生きる記録

feel so good

この記事は現実の人間とは異なることを踏まえお読みください

今週のお題「家で飲む」

 

お題ドン。今週のテーマ

ビール飲みたい


がそろそろ終わってしまうって!?

まだ一回も酒飲めてないんだけど。とはいえ薬との相性悪くて酒をめっきり飲まないし関係ないな。彼女です。

テーマがせっかくあるのなら、それにちなんでなんかためになる事でも書きたいのですがいかんせん最近全く飲んでいないので意趣を変えて雑文書いてみたいと思います。

駄文お付き合いください。

 

 

 

今日はイヤにのどが渇く。

まだ6月だというのに、夏のような暑さだ。それに加え湿度も高いため汗が途切れない。

電車に乗った今でも体中の汗腺が壊れた蛇口のように水を出している。

 

こんな日はビールが飲みたい。

 

普段、ビールを好んで飲むことはない。なんというか、どうしてももったいなく感じてしまうのだ。あの苦く美しい液体を『のど越し』を楽しむためだけにぐびぐび飲むのは何となくもったいない。とはいえ、通ぶってどこそこの国のワインは味わって飲むものだ、なんて言いたいわけではない。本当にただなんとなく、なのだ。それに家で待っている彼はビールが嫌いだ。お子ちゃま舌だから、と自分で言う通り苦いからと一口も飲みやしない。飲み会では頑張るけど、家で飲むのなら甘いお酒がいい。もっと言うとオレンジジュースがいい、なんていうお陰でうちではほとんどお酒を飲まない。

 

でも、いや、だからこそ今日はビールが飲みたい。

 

ちょっと二人で大人ぶってみたりして「こののど越しがいいよね」などと言って笑いあいたい。「苦いの我慢してるんじゃないの」って言って彼を困らせたい。

つまみに枝豆を茹でよう。確か冷凍庫にお弁当用のものが余っていたはず。塩を振ってビールと並べたら、大人の晩酌っぽくなるだろうか。ちょっと贅沢がしてみたいんだ。

あの、美しい液体を一気に体にいれて、笑いあう時間なんて、とっても贅沢で素敵。

さぁ、帰りにコンビニに寄らなきゃ。

 

 

「地酒もいいけど、やっぱり焼酎かな。お父さんは確か、ビールと合わせてたよな」

彼女の帰りを待ちながら独り言ちる。目の前には彼女の宮崎土産、地鶏の炭火焼きがある。

自分からリクエストしたお土産だったものの、いざ食べようとすると何と合わせるか迷う。

一人だったらとりあえずご飯を炊いておかずにしてしまうのだが、二人分のおかずには少し足りない。

とはいえせっかく買ってもらったのに一人で食べてしまうのもなんか寂しい。

 

「やっぱ帰ってきてから決めようかな」

家からコンビニなら行って帰っても10分もかからない。であればわざわざ準備しなくてもいいのではないかとも思う。いや、でも彼女も疲れているだろうし、出来ることならそんなに何度も出かけたくはない。だって面倒だし。

やっぱり、普段は飲まないけどビールかな。お父さんよく飲んでいたし、きっと合うはず。

彼女は僕に合わせてくれるから、普段はあまりお酒を飲まないけれど、お酒が大好きだったはずだ。もっとも最近では仕事が忙しく飲んでいるところを見かけなかった。

今日はひと段落ついて早めに帰ってくると連絡があった。そんなタイミングだからこそ、ちゃんとおもてなししたい。

 

「よし、今日はビールを買おう」

自分で選ばない飲み物だけど、準備していたらきっと彼女は喜んでくれる。

さぁ、コンビニに行かなきゃ。

 

 

とあるコンビニにて

「あれ、今帰り?」

「うん。そっちこそどうしたの」

男女が会話を交わしている。手にはそれぞれ銘柄の異なる缶ビールを持って。

「お土産のお供に、ビールでも飲もうかなって」

「珍しいね。私も急にビール飲みたくなったの」

「やっぱり、気が合うよね」

会計を済ませた二人は、手を繋いで家へと帰っていく。

きっと今夜は素敵な夜になる。