どうぶつの森にハマりすぎて何も進捗を埋めていない彼女です。彼氏くんに勧められ読んだ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の感想をつらつら書いていきます。
この本を読んだきっかけ
上でもさらっと触れたんですが、勧められたので読んだ感じです。
話題書になっていて、気にはなっていたのですがなんとなく表紙が青春ぽく避けておりました。
が、勧められたら読むっきゃねぇわな!!
作者、ブレイディみかこさんについて
ブレイディみかこ (Brady Mikako、1965年6月7日 - )はイギリス・ブライトン在住の保育士、ライター、コラムニスト。
wikiより。
新書や小説に関していえば作者紹介は細かければ細かいほどためになる(と、私は思っている)けれど、この方についてはこれ以上の説明は不要なはず。
この肩書くらいだけ知ったうえで、実際に読んで作者の考え方に触れてみてください。
本の内容ざっくり紹介
イギリスはブライトンの”元”底辺学校に通う中学生の息子とのやり取りを物語形式で綴っている本。
日本人の母親と白人の父親を持つ息子は、様々な視点から「アイデンティティ」の問題にぶつかっていく。
中学生ならではの、無知ゆえの鋭い切り口で世界中で問題になっているコンテンツについて話していく。
かと思えば、年相応な可愛らしさののぞく良い主人公。
いや、主人公はお母さんかな?
ブレディみかこさんのプライベートを赤裸々に綴った1冊!
自分の共感した/心に残った話紹介
「うちはオーディションの準備をしておけって書いてあった」
「……は?」
「入学翌日にオーディションやるから、準備したかって」
英国ならではの、入学してすぐ自分の感情をアウトプットするという習慣に驚き。
英国でも珍しいのかもしれないけど、こんな学校あるんだ!!ってちょっと面白くなりました。
私もやってみたい!
「でも、多様性っていいことなんでしょ?学校でそう教わったけど?」
「うん」
「じゃあ、どうして多様性があるとややこしくなるの」
色んな感想でも特に取り上げられているやり取り。
この本の核といってもよい場面。
この後のやり取りは実際に読んでいただきたいです。
いいと言われていることが自分にとってもいいだけ、なんてことはないが難しいところですね。
「『ハーフ』とか『ダブル』とか、半分にしたり2倍にしたりしたら、どちらにしてもみんなと違うものになってしまうでしょ。みんな同じ『1』でいいじゃない」
この発言、かっこいいなぁと思った。
私だったらダブルの方が響きが良い!!って喜んでダブルを名乗ると思うけど、息子にとってはそれも特別みたいでいやだ。みんなと同じ『1』がいい。人が出来ている…。
どこを切り取っても響く話が多く、読み返し好きな私はこの三つを抜き出すだけでも時間がかかってしまいましたとさ。
感想
「一生モノの課題図書」という表現は言い得て妙だなぁと思いました。
どの年代のどんな人が読んでも、引っかかるものがある話でした。
実話ベースだからこそ、目を背けたいようなところもあるけど、全体的に軽やかな文章だから楽しく読めます。
息子の成長に、一緒にドキドキさせられる気持ちになりました。
オススメな人
・誰でもおすすめ!
⇒いくつのどんな人が読んでも楽しめる内容です。
・イギリスに興味のある方
⇒イギリスの教育現状について、これ読んで初めて知ったことも多々…
・若者
⇒色んな価値観が出てくるので、早いうちに読んで議論するのも面白い!!